2022年9月6日火曜日

上腸間膜動脈解離 自分自身が命と向き合う日

突然の腹痛 激しい痛み 駅員さんに頼る

とうとう来たな・・。

いずれは私にも来るだろうと思っていた日。自分ではコントロールできない痛みや苦痛に襲われる日。少し早いような気もしたけれど・・ついに来てしまった。


8月29日。会社帰りの駅のホームで突然の腹痛。腹のど真ん中がキリキリ痛む。結構痛い。最初はすぐに止むだろうと気にも留めていなかったが、痛みは強くなる一方。ベンチに座っても、トイレに駆け込んでも一向に止まない。痛みは増すばかり・・。

最後は駅員室を頼り救急車を呼んでもらった。

時世を反映していた。搬送先病院が決まるまで救急隊のは7~8件の病院に断られていたようだ。救急車に収容されてから出発まで小1時間経過していたように感じる。


上腸間膜動脈解離 血管にヒビが入って出血

救急搬送された病院で1日だけ入院。痛み止めで抑えて様子を見る方針だったが、結局退院後の翌日に痛みが再発。近所のクリニックに駆け込み再検査。次の日さらにクリニックから総合病院で再々検査。


そして、痛みの原因が分かった。「上腸間膜動脈解離」。胃部付近を流れる血管(動脈)が裂ける疾患だそうだ。

医師の話によると、本当に裂ければ大量の出血を伴い緊急手術を必要とするそうだが、私の場合は「少しヒビのような亀裂」が入り、「少量の出血があるが今は止まっているようだ」とのことで、一週間後に再検査となった。再再々検査だ(汗)。

医師からは再検査までの一週間は再解離を防ぐために安静。入院することが一番安心だとの話があったが、入院中、特に治療をするわけでもなく、再解離しないように安静にするだけ・・とのことだったので、在宅勤務を条件に自宅療養させてもらうことにした。この時点で既に4日会社を休んでいた。急な疾患とはいえ、おいそれと長期休暇などしていられない・・そんな考えもあった。


歳だから・・がとうとう具現化

痛みは落ち着き。ここ2、3日は在宅勤務をしている。今日は休暇。釣りにでも行きたいところだが絶対ムリ。安静にするだけである。


「少しヒビ・・」だけで救急車を呼ぶほどの痛みだったのだ。本当に「裂けて」しまったら、恐らく意識を保っていられないのであろう。そのまま命を失う可能性だってある。そんな危機感が私の行動を強く制限する。

最初の痛みは駅のホームを普通に歩いている時に起こった。何か特別に無理な動きや急な運動をしたわけではないのだ・・ということは、安静にしている今だって、次の瞬間、スマホを見ようと腕を挙げた瞬間にも痛みが起こる可能性も否定できない。心配を廻らせればキリがないのだ。

この疾患は罹患例が少なく、原因がよく分かっていないらしい。ただ、罹患者は50~60歳の男性がほとんどで、加齢・ストレス・疲れ・高血圧などが重なって突発的に起こる・・という見方が一般的なようだ。私はドンピシャの年齢である。要は「歳でとうとう身体にガタが来た」のだ。とうとう「ガタ」が具現化してしまった。


絶望的な事か?それとも普通の事か?

例え今回最もよく回復したとしても一度入ったヒビはいつまでも残るのだろうか。当然、ヒビの入った部分は弱くなるだろうから、またそこが裂ける可能性はないのか。そして血管なんて身体中にあるのだから、他の血管が裂ける事だってあるだろう。。


大げさに言えばいつ爆発するか分からない爆弾を身体の中に抱えてしまったわけだ。絶望的な気持ちにもなるが、私ももう52歳。。そんな歳なのだ。身体は弱って来てあたり前。病気の一つや二つはあたり前。付き合いながら生きていく・・これが普通なのだろう。


病気を受入れ、病気と付き合って生きていく。


あと何年生きられるのだろう。できればもう少し長く生きていたい。


今、厳粛な気持ちである。


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